2007年 04月 04日
ミンスターでの歓迎 |
英国国教会。
南がカンタベリー大聖堂なら、北はここ、ヨークミンスターなのです^^
私が住んでいた頃とは違って有料になっていましたが、
維持のためならいくらでも♪っていう気持ちで入ってきました。
ここで、不思議な歓迎を受けることになるとはつゆ知らず…
その日、何か特別なミサがあるらしく、なにやら場所の案内も書いてあったのですが
私は全く出る気はなかったのですよね。キリスト教徒でもないですし。
なので、他にもたくさんいる観光客と同じように一周した後、
一番お気に入りの場所でぼけ~っと座ってたのです。
その場所はミンスターの一番先端の中央部分に当たり、
ここのステンドグラスやマリア様の像がとっても素敵で、
昔いつもここで座っては悲しい思いを解き放していました。
で、そこでぼけ~っとしていたら、何やらおじいちゃんがひょこひょこと寄ってきて…
「今日、聖母マリアのための特別なミサがあるんだけど、君も出るかい?」
「えっ、いいんですか…」
「もちろんだよ^^、誰でも歓迎だよ」
「どこでやるんですか?」
「ここでやるんだよ。じゃパンフレットあげるから、適当に座って待っててね」
えーここでやるんだ?奥の小さな部屋でやるのかと思ってたのに…
こうして、住んでいた時でさえ出たことのないミサに出ることに。
これは歓迎されているのよね…?嬉しい^^
周りを見回すと、地元の人ばかり。観光客は私くらい?
特別なミサかぁ…何のミサ?
よくよくパンフを読んでみると、聖母マリアの受胎告知を祝うミサでした。
時間が来ると、音楽と共にミンスターの偉い人たち?が
次々と正装で現れ、お香まで焚いて粛々と儀式が行われました。
で、いくつかの歌を歌った後、簡単な説教をしてくれました。
今日のトピックは、「物事の決断について」でした。
マリアが受胎を受け入れるか否かは、彼女の意志に委ねられていたそうです。
人間が何か決断しなくてはならないようなことがあった時、
神はああしなさいこうしなさいと決断を押し付けることはしない、という話でした。
そして、一番胸に響いた言葉は、
「何かを決断するとき言えることは、恐れてはならないということです」という言葉。
決断の後にやってくる人生について、あれこれと恐れてはならない。
自分を信じて前に進むことが大切なんである…
そんなお話をしてくれました。
とってもしみじみと胸に響く言葉でした。
沢山の賛美歌を歌って、パン&ワインをいただき、ミサに参加した人たちと
簡単な会話を交わし…本当に、一生の思い出になるような
素敵な経験をさせていただきました。
実はこの次の日の朝も、会議に出かける前に行こう!と思って訪ねました。
すると、入口は開いているものの誰もいない様子。
あれ、朝のお祈りの後は誰もいなくなっちゃうのかな…?と思って、
通りすがった警備員さんに聞くと、
「今日は一般の人に開けるのは12時半からなんだよな…」
「(その時間はまだ8時半)え、12時半…!?(ショック)」
「ん~、どれくらい回るつもりなの?」
「え、長くても15分ほどだと思うのだけど…」
警備員さん達は目を合わせ、
「じゃ、ちょっとだけさっと回っていいよ」
と快く入れてくれたのでした!
とゆーことで次の日、誰もいない同じ場所で、
改めて感謝の祈りを捧げてきました。
こちらが私のお気に入りの場所。
後でよくよく読んだら、ここはLady Chapel、つまり
聖母マリアを祭るチャペルだったのですね。なるほど…
ここでミサに参加させてもらい、次の日改めて一人静かに祈ったのでした。
とっても心に残る、私にとっては重要な、そして神聖な場所です…☆
by yuu-kakei
| 2007-04-04 00:32
| 月